散歩中のクンクン…何故するの?

散歩中、なかなか前に進まない。電柱の根元、石の下、草むら——あちこちで立ち止まってひたすらクンクン。「早く歩こうよ!」と引っ張りたくなる気持ちはわかります。でもちょっと待って。この「クンクンタイム」こそ、犬にとって最高の頭の体操なんです。

犬の嗅覚は人間の約1万〜10万倍と言われています。鼻の中の嗅覚細胞は約3億個(人間は約500万個)。彼らは匂いを「読む」ことで「誰がいつここを通ったか」「何を食べたか」「健康状態はどうか」まで読み取っています。いわば犬にとっての「ニュースフィード」です。

「ノーズワーク」は脳を疲れさせる
研究によれば、犬が5〜10分間自由に匂いを嗅ぐことで得られる刺激は、30分以上歩き回るのと同等かそれ以上の満足感を与えるという結果が出ています。つまり匂い嗅ぎを制限することは、愛犬から「楽しい散歩」の大部分を奪っていることになります。

では全部自由にしていいの?
場所によります。危険な拾い食い(ゴミ・タバコの吸い殻・路上の食べかけ)には「ダメ」の合図が必要です。ただし安全な場所ではある程度自由に匂いを嗅がせることが、精神的満足につながります。「いいよ」の合図で許可するルールを作ると、コントロールと自由のバランスが保てます。

散歩の時間が取れない日こそ、「距離は短くても匂いを存分に嗅がせる」スタイルが愛犬のストレス解消に効果的です。