「犬って表情があるの?」と思う方もいるかもしれませんが、犬は実に豊かな表情を持っています。人間と一緒に生活する中で、その表情の多様性は進化的に発達してきたのです。
人間に向けて特化した表情筋
2019年に発表されたポーツマス大学の研究によると、犬はオオカミにはない「眉を動かす」筋肉(内側眉上筋)を持っています。この筋肉を使って「上目遣い」のような表情を作ることができ、これが人間の「かわいい!」という感情を引き出します。この筋肉は人間と犬との共同生活の中で、何千年もかけて進化したと考えられています。
喜びの表情:「笑顔」に見えるのはなぜ
口角が上がり、目が細くなり、耳がやや後ろに引かれる——これが犬の「幸せ顔」です。犬が本当に嬉しい時には、人間の笑顔に似た表情になります。口を開けて舌を出している時も、リラックスしている幸福のサインです。
不安・恐怖の表情
耳が後方に平たく倒れる、目を大きく見開いて白目が見える(クジラ目)、額にシワが寄る——これらは不安や恐怖を示す表情です。しっぽが下がっていれば確実です。
「申し訳なさそうな顔」は本当に罪悪感?
怒られた後に見せる「ごめんね顔」。実は研究によると、これは罪悪感ではなく「怒っている人間への服従・宥和サイン」である可能性が高いとされています。人間が怒った顔を向けると、何をしたかに関係なく「申し訳なさそうな顔」をすることがわかっています。可愛いですが、叱られた理由を理解しているわけではないので、タイミングよく伝えることが大切です。
